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東村山市中央公園周辺に住んでいると世界はこう見えています。偏見多めでしょうが。

他人に気持ちを伝えるとき、どのような方法を選びますか?

直接会う、電話する、あるいはLINE?メール?

日本には(海外の事情は知らないのですが)電報という文化もあります。

このご時世、電報と同じような、豪華な台紙にメッセージを添えて送るサービスはいくらでも作れそうですが、やっぱり電報が強いのは、文化だから、なんだろうなと思うところだったりします。

廃れないですよね、個人的には値段も高いしもらってそれほどうれしいとも思えないのですが。

このほかにも、あまり使われないものの、根強いファンのいる気持ちを伝える方法がもう一つあります。

それが、直筆の手紙、です。

直筆の手紙を受け取るとうれしい、ですし、他の方法とは気持ちの伝わり方が違います。

さて、直筆の手紙、なぜ利用が減ってきているのでしょうか。

理由はシンプルで、めんどくさいからです。

効果はあるのに、面倒だからという理由で使われない直筆の手紙、めんどくささを解消できれば利用率が上がるはずです。

つまり、めんどくさいを解消するサービスは需要があります。

そもそも直筆の手紙は何がめんどうなのか

直筆の手紙を送ろうかな、と仮に思いついたとしても、手間暇を考えるとめんどくさくなって断念した、ということは誰にでも経験があるはずです。

その「めんどくさい」って具体的にはどのようなことなのでしょうか。

これは大きく、手紙を書く前、手紙を書く最中、手紙を書いた後、の三つに分けることができます。

手紙を書く前、そこで面倒なのは、手紙を書く用紙(便箋)、封筒、そして書く道具を用意することです。

普段から手紙を書きなれている人でもなければ、なかなか便箋なんて手元に用意してありません。

何で書くか、も結構な問題で、シャーペンというわけにはいかないでしょうし、ボールペンでは字が細いような気がするし、などと手持ちの筆記用具は使えないことがあります。

用意するってつまりは買ってくることになるわけで、これはこれでめんどくさいです。

手紙を書く際中、ここで面倒なのは、何を書くか、そして間違えなく書けるか、の二つです。

何を書くのか、については、友達に送る手紙であればともかく、目上の人や親せき、取引先などに送る手紙、また一度も会ったことのない人に送る手紙は文章をどう書こうか、から悩むことになります。

そして、直筆の手紙は書き損じが生じることも珍しくありません。ペンの調子が悪くて滲んでしまったり、ということもありますが、誤字も含めて一度間違えたら一からやり直し、というのがとても面倒です。

最後に手紙を書いた後、それを送るためには切手を貼って郵便ポストに投函するのですが、今どき、切手を常備している人はそれほど多くありません。

買いにいくのも面倒ですし、郵便局では並ぶかもしれません、これも面倒です。

と、直筆の手紙は面倒なことだらけなのです。

よっぽど好きな人か、必要に迫られないと使われないのは、よく分かります。

めんどくさいを解消する方法、それはIT

以上のめんどくさいですが、全てITで解消することが可能です。

具体的には、便箋と封筒を選び、文章をタブレット(iPadなど)上で手書きし、宛先などを入力して送信ボタンを押せば、相手に直筆の手紙が届くサービスがあればいいわけです。

実際の印刷と送付はサービス提供会社がやってくれる、と。

これでめんどくさいが全て解消されていることを順番に確認してみましょう。

まずは手紙を書く前。

必要な道具は、タブレット、これだけです。

何も買いに行く必要はありません。

次に手紙を書いている最中。

何を書くかは、参考文がサービスから提供されます(電報を使ったことがあれば、概ねどんな感じか分かるかと)。

それをなぞって書くだけ。

書き損じも問題ありません。間違えたところだけ消して書き直せばいいだけなので。

最後に書いた後。投函まで、サービス提供会社がしてくれるので、切手を用意する必要がないのはもちろんのこと、郵便局に行く必要すらありません。

と、このようにITを使うことで直筆の手紙が簡単に送れてしまうのです。

ITならでは、の付加価値

直筆の手紙をITサービスにすることにより、従来の手紙ではできなかったことがいくつか利用できるようになります。

まず、誰にいつ、どんな手紙を送ったのか、後から確認できるようになります。

従来はコピーを取るなど、面倒なことをしないといけなかった自分で送った手紙の内容確認まで、できるのです。

次に、直筆の手紙と一緒に写真を送ることがとても簡単にできます。

便箋に写真を印刷するだけなので、簡単にできるわけです。

封筒に写真を同封することはもちろん、今までもできたわけですが、印刷するのは手間だし、写真を送ると言う目的でもないと、なかなか写真を送るのって勇気がいることだったりします。これが簡単にできるわけです。

他のサービスとの連携が進めば、住所を知らない他人に手紙を出したりすることも可能になります。

等など、ぱっと思いつくだけでもまだまだいろいろありますね。

■ビジネスとしての展開

実はこのサービス、既に存在します。

http://techable.jp/archives/18071

サービス自体に改善が必要な点がいくつかあると思いますが(iPadでしか使えないとか)、何より知名度が低い、というのが難点です。

個人的には、もっと直筆の手紙が使われる既存のサービスと組み合わせてマーケティングすべきだと思われます。

具体的には、花屋や旅館です。

贈り物として花を送ることはよくあり、既にオンラインで指定の場所へ花を届けてもらうことが可能です。

ところが、花と一緒に直筆の手紙を届けてもらうためには、手紙を店舗に直接持っていく必要がある、ことを要求されます。

まあ当然と言えば当然なのですが。

このような場合、直筆の手紙をITで作成し、花屋に届けてもらうことができれば、花屋さんとしても、花と一緒に届けることが可能になります。

もちろん、花だけではなく、贈りもの一般に利用することが可能であることは言うまでもありません。

に、旅館ですが、旅先から絵葉書を送る人は結構いるので、その際に、売っている絵葉書ではなく名所で自分が撮った写真を使うことができる点にメリットがあります。

旅館の場合、夜間はやることがなく、サービスの利用にうってつけであること、また旅館でタブレットを用意することにより、ユーザーが本当に何も準備する必要がない、というメリットがあります。

■料金について

郵便のマーケットサイズを調べていませんが、スモールビジネスとして展開する程度になるものと思います。

事業者側で特別な機器などが必要になるわけではないことから、設備投資が安く済み、結果として材料費と手間賃で数百円で足ります(実際に上記既存のサービスも4ドル(2017/1の円換算で500円程度)となっています。

一方、さらに料金を下げる方法もあります。

友人間で利用する場合などは、広告を混ぜてもらうことができるからです。

■まとめ

直筆の手紙をビジネスにする方法を考えてみました。

初期投資は必要ないものの、人件費はかかります。

片手間で行うことは難しいものの、軌道に乗れば、提携事業者が多く見つかりそうなところがこのサービスのいいところかと思います。

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西東京市の市長選挙が201725日に行われる。

現職の丸山市長と、前回(2013年)の市長選挙へも出馬した杉山昭吉氏の一騎打ちとなりそうな模様である。

余り話題になっているようには思われない。

報道はぽつぽつ出てきているが、個人ブログなどで言及しているものはごく少ないのではないだろうか。

首長選挙については現役首長が圧倒的に強い。

これは以前、都議会議員のブログに書いてあったが、非常に納得できる。

http://otokitashun.com/blog/daily/13947/

上記の記事にある四条畷(しじょうなわて、と読むそうです)市の市長選について、現職は何故敗れ、新人は何故勝てたのか。

前市長は大阪維新の会の推薦を受けていたようだが、正直、関西圏における大阪維新の人気・知名度がよく分からない。新人候補は無所属。この点が勝因に挙げられる(政党推薦候補が嫌がられる)指摘もあったが、大阪維新の支持率が分からないので何とも判断しがたい。

また、前市長は人柄も良く、一定の成果を残していた上に、特段の不祥事があったとの情報もない。

学校の統廃合について市民の反対を推し進めた結果、という話がネットではあがっているが、これと若い対立候補(28歳)への期待感が合わさったものが勝因なのではないかと推測される。

今回の西東京市市長選挙において、新人の杉山氏が丸山現市長に勝つ見込みはあるのだろうか。

丸山市長について大きな醜聞が聞こえてくることはない。人柄についても、政策についても。

年齢は現職、新人ともに、もうちょっとで70歳、と大きく違わない。

現職市長は自民党の推薦を受けており、新人は共産党の推薦を受けている。両候補とも政党の色が濃い。現状、安倍内閣の支持率は高く、共産党に風が吹いているとも思われない。

そのため、丸山市長が再選する可能性が高い、というか落選する由が見当たらない、と私は見ている。

政策については、大きなミス・批判なくやってきた丸山市長であるが、もっと良いやり方があるのかもしれないし、それを新人の杉山氏が説得できれば可能性があるのかもしれない。

しかしその可能性は低いのではないか。

杉山氏が主張する論点が二つある。

一つは、西東京市の行革アクションプランによって、市民の負担が増える一方、サービスが削られている、という主張だ。

一見、当然のいいことを言っているように聞こえる。

しかし、西東京市の行革アクションプランは市民に嫌がらせをするのが目的ではなく、市の財政を将来的に健全にすることを目的に作成されている。

そのため、負担を減らし、サービスを向上させるためには、何か別の方法で財政改革を行わなくてはならない、もしくは改革しなくても財政的に問題がないことを示してもらわなくてはならない。

現時点で杉山氏がどのようなことを考えているのか、詳細が不明である。

そしてもう一つが、市庁舎統合の見直しである。

旧保谷市・田無市が合併してできた西東京市には、合併前の両市の市庁舎(市役所)がそのまま残っているが、市役所統合する方がコストが削減できるのではないか、と検討されている。検討されていると言うか、統合されることになった、というべきか。

こちらについては、統合の是非について市民の意見を聞きなおしたい、のだという。

市庁舎統合については、コストを削減すると言うメリットに対して、どんなデメリットや問題点があるのか、正直よく分からない。

市民の声を聞きなおす、という主張は、統合はしないと言っているに等しい、誰もが納得する結論なんてないのだから。

最後に、市長選挙に限らず、選挙には多額の費用がかかる

そのため、どうせやるなら、多くの人に関心を持ってもらうべきである。

しかし、現状は関心が高いとは言い難い。

どうしたらいいのか?

まずは、もっと情報がなくてはならない。

公共施設の駐車場料金が無料だったものを有料にするのは反対だ、それは分かる。でも、有料にするにはそれなりの理由があると思う。

関心がないと言うことは、そこに理由があってやむを得ないのだと納得することなのだ。

だから、どうして問題なのか、をまずはしっかり説明するべきではないだろうか。

朝のひばりヶ丘駅では、生活者ネットワークの後藤先生が市長選について言及しながらビラを配っておられた。

中身を拝見していないのではあるが、そのような活動は非常に立派だと私は思う。

市議会議員さんとして市政をよく見ている人が、今の市長にはどのような問題があるのかを発信してくれないと、部外者が一から調べるのはあまりに手間だからだ。

できたら、ビラじゃなくて、ネットにアップしていただけると、さらに有難いのだが。

仕来り、習わし、伝統、これらの反対語ってぱっと浮かびます?

古いやり方を、これが伝統だから、という理由で押し付けられるがもううんざりだ、という話はよく耳にします。
私も若いころは、前例踏襲っていうのですかね、こういうやり方に強く反発していました。
しかし、歳をとって感じるのは、このような主張をする人が一定数いるってことは、それなりの合理的な理由があるんだな、ってことです。

もちろん、中には、やり方を変更することがメンドクサイとか、やり方を変えて失敗したときに責任を問われるのはイヤだとか、そんな理由で前回と同じにしておけ、という人もいます。
これとごっちゃにされがちなのですが、新しいやり方、として提案されていることに、あまり効果を感じられない場合もあります。
ただ、このような後ろ向きと評価されかねない理由に加えて、新しいやり方として提案されていることが明らかに間違いであったり、過去に試して失敗していることの焼き直しであったりすることも、ままよくあるのです。
この場合、もう説明するのもめんどくさい、という気持ちもまあよく分かるのです。

宮内庁、元日即位案を否定:Reuters

天皇が生前に、天皇を譲位することが既定路線となりつつありますが、元日から元号を含めて変更すればいいじゃない、という意見が政府が挙がっていると報じられており、それに対して宮内庁が、嫌だよ、と返答しています。
その理由が、儀式で忙しいんだよ、無理だよ、というものです。

元日から元号を含めて変更することには、具体的なメリットがいろいろとあります。
そのメリットを重視するのであれば、宮内庁の言い分は、できない理由を探しているとんでもないものであり、できない理由よりでき為の方法を考えろ、と言われても仕方ないと思います。

一方で、天皇家には日本あるいは宮家の伝統を守るお立場もあるわけで、できるための方法を考えるより先に、今やっていること(あるいはやるべきこと)に齟齬が生じないようにしたい、という主張も十分理解できるものです。
具体的なメリットだけを重視する考え方の行きつく先にあるものは、天皇制の否定だったりするのかもしれませんし。

いずれにせよ、人によって意見が分かれるでしょうし、議論によって白黒つけられる問題でもありません。
議論することで国民的総意を形成すべきだ、という意見もありうるのでしょうが、現実的ではありません。
そのため、政治的に決着させるしかない、ということになります。

元々、象徴天皇制では、天皇が政治に介入しないことが求められます。ただ、これに加えて、政治が天皇を利用しないと言うことも重要です。
天皇を巡る諸問題に政治家が関わっている状況(現状)は、このどちらにも該当しないものの、望ましいのかと言われれば、決して望ましくはありません。この点が、天皇の捉え方・あり方について意見の異なる人同士で、数少ない合意されるポイントであると思われます。

現在、政治が天皇の譲位や元号の改定に巻き込まれている理由は、誰が天皇になるのかであったり、元号をどうするのかであったりを法律で定めていること、及び宮内庁が行政組織であることが理由です。
とすれば、天皇に関することは、憲法の規定にあるような象徴天皇制であることだけを規定しておき、他のことは天皇家あるいはその諮問機関のようなところで決めてもらうことも一案であるように思います。諮問機関の人選だけを国会で行い、その罷免については国民投票に委ねる、最高裁の判事のようなことも可能かもしれません。

というわけで、政治には幅広い議論を期待したいです。
私の上の私案は、検討するまでもなく日本史を学べと言われてしまいそうですけどね。
立場が人を作る、という言い方があります。
アイツには社長は務まらないよ、と言われていた二代目が社長になった途端、有能な社長ぶりを発揮したケースで賞賛のために使われる言葉です。
責任ある立場を任せてみると、振る舞いや思考がその立場で求められるものに変わっていく、というような意味ですね。

もう一つ、創造は模倣の先にある、という言い方もあります。
練習や稽古をさぼりがち、と言われていた二代目が襲名した途端、変わったことをやり始めたケースで批判のために使われる言葉です。
まずは既存のやり方でできるようになって、新しいことがやりたいならそれから始めるべきだ、というような意味ですね。

両方とも私が考えたわけではないですし、広く理解されている考え方かと思います。

この二つを掛け合わせると、人を成長させるには、立場を与え、前任者のやり方をまずは踏襲させてみる、のが良さそうです。
多くの職場における通常の人事異動では、新社長だの、新部長だの、新マネージャーだの、が前任者のやり方をまずは踏襲しているはずです。

この際、どこまで前任者を踏襲するのか、というのが一つ、結構大きな問題です。
業務の流れや判断基準については、まあ一度は前任者と同じようにやってみて、気になるところから順番にそして徐々に変えていくことになるでしょう
仕事とは直接関係のない、例えばランチをどうするか、なんてことも一度は前任者と同じくする、前任者が一人で食べていたのであれば一人で食べる、職場のみんなと連れ立っていたのであれば連れ立ってみる、ことがスムーズな移行に繋がるという意味でもおすすめです。
何時に帰るのか、どこでさぼって昼寝するのか、会議の際に持っていくコーヒーは紙コップなのかマイマグカップなのか、みんな前任者に従っておくべきです。
特に今まで課長だった人が部長になるとか、常務が社長になるとか、前任者のことをよく知っている場合、結構な精度で同じことができるようになるのではないでしょうか。

というように、前任者の踏襲をおこなっていくと、最後に残るのが言葉の問題だったりします。
これまで例に挙げた人たちは、指示を出すことが仕事の人たちです。
指示というのは言葉です。
そのため、前任者と同じことをする、というのは畢竟、言葉を使う、がもっとも重要だったりしがちなのです。

前任の営業部長が、「ぶっ倒れるまで客に頭を下げろ!戦線は下げるな、契約が取れるまで踏みとどまれ!」と言っていれば、おんなじことを言っておけばいいわけです。
契約のとれた部下に、「よくやった!ボーナスは期待していてくれよ!」と言っていれば、おんなじことを言っておけばいいわけです。

いいわけなんですが、これがこれで結構大変じゃないかと思ったりします。
人間、人と同じことをするのに抵抗があるんですよ。
同じ服を着ていると恥ずかしいとか思うのと同じように。

さて、レポートを書く、あるいはブログの記事を書く、と言った場合には、参照している文章があると思います。
TPPに反対と書くなら、どの時点で誰がどういう発言をしたのか、新聞記事や雑誌、ブログの文章などに当たって情報を集めますし、PPAPを賞賛するなら、同じように何時発表されたのかなどなどの情報を集めます。
レポートやブログの場合には盗作するわけにはいかないので、これを自分の頭に記憶し、構成し直し、文章にするわけです。
これ結構時間がかかりますし、面倒な作業です。

話がそれますが、適当に文章を打ち込むと間違いを探してくれるツールというのがこれから作られるのではないでしょうか。
1946年、日本はアメリカを奇襲したが、その指示を出したのは当時大統領だった安倍氏である、みたいな文章を書くと、「1946」年や「大統領」「安倍」氏に間違いです、と赤線を引いてくれるツールが。

すみません、元に戻ると、自分の言葉に直すのは面倒なわけです。
そのため、元の文章をなるべくちょこっと変えることを普通は考えます。
語尾だけ変えてみる、とか、言葉を言い換えてみるとかね。
よくやった! → よくできましたね!
ボーナスは期待していてくれよ! → 賞与は期待が持てそうですね!

周囲からの評判は通常は逆です。
前任者とまったく同じことを言うと、楽しやがって、と思われますし、自分の言葉に直すと、頑張っているように思われます。
しかし、きっとそれは間違っているのです。
同じように、まったく同じことをする方が遥かに大変なのですから。

アメリカのトランプ大統領の大統領選後、初の記者会見の記事を読みながらこんなことを思いました。
2015年末の日韓合意を巡り、日本と韓国に軋轢が生じている。
駐韓大使の帰国や日韓スワップ協議の中断など、大きな影響も生じていると報道されている。
私は、日韓合意から、今回の日本側の措置まで、あるいはもっと他の外交問題についても、安倍政権の判断は一貫しているように思う。

すんごいそもそもではあるが、日本の(あるいは安倍政権の)目指す外交とは以下のようなものであると私は理解している。
一つ目は、重要な課題に優先的に対応したい。
二つ目は、重要ではない課題解決よりも「誠実」という評判を得たい。
三つ目は、重要な課題解決は信頼関係を築くところから始める。

課題とは、日本から見た課題である。
ちょっと付け加えると、、、
一つ目、重要な課題に取り組むために、重要ではない課題は先送り、ないしは妥協での解決を目指している。
問題となっている日韓合意では、従軍慰安婦の問題を取扱っているが、重要な問題であるがために合意されたのではなく、妥協的に解決してしまいたいという思惑が透けて見える。
恐らくは北方四島の返還なども同様だと思う。

二つ目、交渉において何かを勝ち取ることよりも、誠実だと評価されることを望んでいる。
従軍慰安婦の問題については、日本からは日韓合意が履行されるかを確認する前に10億円が拠出されている。
仮に従軍慰安婦問題が解決しなかったとしても、日本としてはちゃんと合意内容を履行した、という誠実さを金で買ったとも言える。
北方四島の経済支援についても同様で、返還されるかどうかよりも日本としては資金を出すこと、その結果として何も得るものがなくても誠実な対応をしたとの評価を得ることが重要、との認識なのであろう。

なぜ誠実だと評価されたいのか、の回答が三つ目で、重要な課題への対処を交渉で勝ち取るためにはそれだけのチカラが必要であるところ、日本にはその力がなく、今後はさらになくなっていくという認識だからであろう。
なお、強硬措置とも評価される駐韓大使の帰国などは、対等であることを示すことによる、信頼関係を築くための方法であると思う。

重要な課題に安全保障が含まれているのは間違いないが、逆にそれ以外の事柄(経済協力、あるいは日本企業の売り込み)が含まれているのかはよく分からない。

以上をまとめると、従軍慰安婦の問題については、重要課題ではないため、今後は対応したくない。
そのためには、力づくで、あるいはバーターで黙らせると言う方法もあるが、それはいつまでも続かない。何故なら日本の国力は衰退する一方であるし、もっと力のある主体から圧力がかかることもありうるから。
従軍慰安婦について、日本は謝罪するとともに金銭を拠出するので後の対応は韓国にお任せしたい。
合意を反故にされると信頼関係が築けないから大使を帰国させた。

日本の外交についての批判は、何を重要だと判断するか、の違いに起因していることが大きい。
重要ではないことを含めて、全ての課題を解決せよ、と批判するのは易しいが、現実的なのだろうか。
また、批判ではなく「対案」として言及されている内容は、重要性に優劣をつけていないからこそ、の対案が多いように思われる。

なお、日本の外交は、政権中枢が全てを担っているわけではなく、各主体が上記に沿って行動していないこともよく起こる。
特定の大臣の靖国参拝が、などという問題は、重要性に応じて対応している、ということかと思われる。
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