忍者ブログ
東村山市中央公園周辺に住んでいると世界はこう見えています。偏見多めでしょうが。
仕来り、習わし、伝統、これらの反対語ってぱっと浮かびます?

古いやり方を、これが伝統だから、という理由で押し付けられるがもううんざりだ、という話はよく耳にします。
私も若いころは、前例踏襲っていうのですかね、こういうやり方に強く反発していました。
しかし、歳をとって感じるのは、このような主張をする人が一定数いるってことは、それなりの合理的な理由があるんだな、ってことです。

もちろん、中には、やり方を変更することがメンドクサイとか、やり方を変えて失敗したときに責任を問われるのはイヤだとか、そんな理由で前回と同じにしておけ、という人もいます。
これとごっちゃにされがちなのですが、新しいやり方、として提案されていることに、あまり効果を感じられない場合もあります。
ただ、このような後ろ向きと評価されかねない理由に加えて、新しいやり方として提案されていることが明らかに間違いであったり、過去に試して失敗していることの焼き直しであったりすることも、ままよくあるのです。
この場合、もう説明するのもめんどくさい、という気持ちもまあよく分かるのです。

宮内庁、元日即位案を否定:Reuters

天皇が生前に、天皇を譲位することが既定路線となりつつありますが、元日から元号を含めて変更すればいいじゃない、という意見が政府が挙がっていると報じられており、それに対して宮内庁が、嫌だよ、と返答しています。
その理由が、儀式で忙しいんだよ、無理だよ、というものです。

元日から元号を含めて変更することには、具体的なメリットがいろいろとあります。
そのメリットを重視するのであれば、宮内庁の言い分は、できない理由を探しているとんでもないものであり、できない理由よりでき為の方法を考えろ、と言われても仕方ないと思います。

一方で、天皇家には日本あるいは宮家の伝統を守るお立場もあるわけで、できるための方法を考えるより先に、今やっていること(あるいはやるべきこと)に齟齬が生じないようにしたい、という主張も十分理解できるものです。
具体的なメリットだけを重視する考え方の行きつく先にあるものは、天皇制の否定だったりするのかもしれませんし。

いずれにせよ、人によって意見が分かれるでしょうし、議論によって白黒つけられる問題でもありません。
議論することで国民的総意を形成すべきだ、という意見もありうるのでしょうが、現実的ではありません。
そのため、政治的に決着させるしかない、ということになります。

元々、象徴天皇制では、天皇が政治に介入しないことが求められます。ただ、これに加えて、政治が天皇を利用しないと言うことも重要です。
天皇を巡る諸問題に政治家が関わっている状況(現状)は、このどちらにも該当しないものの、望ましいのかと言われれば、決して望ましくはありません。この点が、天皇の捉え方・あり方について意見の異なる人同士で、数少ない合意されるポイントであると思われます。

現在、政治が天皇の譲位や元号の改定に巻き込まれている理由は、誰が天皇になるのかであったり、元号をどうするのかであったりを法律で定めていること、及び宮内庁が行政組織であることが理由です。
とすれば、天皇に関することは、憲法の規定にあるような象徴天皇制であることだけを規定しておき、他のことは天皇家あるいはその諮問機関のようなところで決めてもらうことも一案であるように思います。諮問機関の人選だけを国会で行い、その罷免については国民投票に委ねる、最高裁の判事のようなことも可能かもしれません。

というわけで、政治には幅広い議論を期待したいです。
私の上の私案は、検討するまでもなく日本史を学べと言われてしまいそうですけどね。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
mimomemo
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター

Copyright © [ はちこくやまから見える世界 ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]