ひばりヶ丘駅北口の再開発に伴い、北口の階段を下ってすぐのところに会った書店が閉店したのはそれほど昔の話ではありません。
一方で、ライフのそば、という微妙な立地にあったレンタルビデオのTSUTAYAが駅前に引っ越してくることになりました。
もともとのTSUTAYAは、くら寿司の向かいにあるゲオと同様、車で行くには便利な立地でした。
この駅前への移転が吉と出るのか凶と出るのか。
直接の関係者ではないので見守っているだけですが、一つ気になるのは、レンタルビデオ店は人を誘引する力があるのだろうか、という点です。
言い換えると、レンタルビデオ屋があると周辺の物販や飲食店が増えるのか、が気になっています。
例えばレンタルビデオ屋さんに行ったついでに、ご飯を食べよう、と思うものなのでしょうか。
私は、家で映画を見たい人は、お弁当を買って家で食べよう、ということになりそうな気がします。
また、ついでに買い物して帰ろう、ともあまり思わないんじゃないかと思うのです。
駅前の一等地にあるお店は、人を誘引して、街がより活性化する店舗であってほしいもので、杞憂に終わると良いなあと思っています。
TSUTAYAの移転について、もう一つ、従前の店舗は書店が併設されていたのに、今回はレンタルビデオだけになる、という変更もあります。
これで、ひばりヶ丘周辺の本屋と言えば、パルコに入っている本屋だけになりそうです。
これを文化の衰退と捉えるか、ひばりヶ丘図書館が存在感を増すチャンスと捉えるのかは人それぞれだと思いますが。
出版不況という言葉を聞かれたことがあるかと思いますが、書籍の取扱いは年々減少してきています。
ざっくりとですが、ピークの1996年には2兆6千億円あった売上が、1兆5千億円を下回るところまで落ちてきているのです。
この売り上げの減少、中身を見てみると、大きく雑誌とその他書籍に分かれます。
特に大きく落ち込んでいるのは雑誌です。
書籍も落ち込んでいることに変わりはありませんが、雑誌に比べると遥かに落ち込みが緩やかです。
雑誌を売っているのは書店もそうですが、コンビニの方がより大きな割合を占めています。
では、書店の売上が緩やかに減少しているのかというとそうではなく、Amazonをはじめとするネットでの本の販売、が拡大し、その分、書店での本の販売が減少しています。
参考まで、電子書籍は近年、その販売額を大きく伸ばしており、紙の書籍の約10%を占めるまでになってきています。
これも書店の経営を圧迫している要因の一つです。
私自身、人生の多くの時間を本屋さんで過ごしてきました。
本屋で並べられた本を眺めながら、本を選ぶと言うのは、楽しい時間の使い方の一つです。
でも、それって情報量が少なく、本屋に行かないと分からなかった、というのも大きな理由なんです。
今のように、多くのレビューが見られ、発売日の情報が集められれば、そこまで本屋に行かなくてもよかったのに、と思います。
ただ、本のレビューはどうしても、自分で調べることが多くなります。
もっと、自分の好みを入れると、より関連づけられたものが検索されるシステムというのは出てこないものなのでしょうか。
これは本だけの話ではないのですが。