思い返してみると、
幼稚園、小学校、中学校、高校とそれぞれ引越しをしている。
幼いころから同じ場所に住んでいる、
ところが、そこからぴたりと動かなくなる。
大学に進学し、社会人になり、結婚するまで同じ場所に住み、
何か理由があって引っ越していないと言うよりも、
住環境が固定されている一方、勤務地は何度か変更している。
転職によるものもあれば、部署の異動に伴うもの、
こんなことを考え始めたのも、
数えてみれば、7回の移転で8か所目の勤務地となる。
ところがこの8か所、最寄駅は4つ目なのだ。
しかも、同じ最寄駅で職場が変わったことはない。
あっちに行ってまた戻り、を繰り返していることになる。
と言うわけで、今回の引越先も初めての街ではない。
何度も通ったランチ処があり、喫茶店があり、
これは言い換えると、
街の変化と言うと、ビルの建て替え、お店の入れ替わり、
これは、風景が変わると言うことである。
しかし、それだけにとどまるわけではない。
人が変わる、ということでもあるのだ。
人が変わるとは、二つのケースがある。
一つは、その場に生息する人の属性が変わるケースである。
最近、聞いた話だと、銀座のコリドー街のケースがある。
銀座の中でも比較的奥に位置するコリドー街は、新橋とも離れてお
しかし、
同じような話は神楽坂についても聞かれる。
これを活気が出てきたと評価するか、
そして、もう一つは、本当に人が変わるケースである。
通いなれたバーのマスターが引退して若い人に代わっていた、
わたしには通いなれたバーなんてないので、
さて、引っ越してきたばかりのこの街には、週1回は通っていたカ
カレーは1種類で、
ところが、私はこのお店のカレーを一回、
実はこの店、カレーの他にラーメンを提供しており、
この店、
そして、連れ立ってきた客は絶対にラーメンを頼まない。つまり、
何かのルールに従ってそのようになっているのではなく、
店の大将は、カウンターの内側の厨房に陣取り、
初老、という歳の男性である。
厨房にはもう1名、助手がおり、
初老、という歳の女性である。
フロアには1名、担当者がおり、こちらは来店した客を席に誘導し
昔は会計もしていたのであるが、自動発券機が導入され、
初老、という歳の女性であるが、前2者と比べると、
この3人で一番偉いのは大将である。
カレーのトッピングであるエビフライを二つに切ってほしいという
カレーのトッピングであるエビフライを別皿に分けて盛り付けてほ
ラーメンを麺固めにしてほしいという客の注文に応じるか否か。
全て、大将が最終ジャッジを行う。
ところで、次に偉いのは厨房にいる助手である。
助手は大将のサポートを行うのであるが、
いや、
その代わり、ではないのだが、
曰く、注文が前後している。曰く、
そして、大将のみならず、フロア担当に対しても、
助手の方が大将より偉いのでは?
助手が大将を罵倒した場合、大将はそのほとんどを、うるせい!
しばしば、フロア担当者への指示についても、
このような状況で、私は大将と助手は夫婦なのではないか?
年の頃も違和感ないし、だいたい人(客)前で罵り合うのは、
ところがある日、助手がこの店に姿を見せなくなった。
そして、フロア担当は助手となり、
新しいフロア担当は中年女性である。
もちろん、私には何があったのか、知るすべはない。
大将と助手は夫婦でもなんでもない他人で、
現象だけを記せば、
今まで、フロア担当と大将が話をするのは、
そんな状況が半年ほど続き、新しいフロア担当も職場に慣れ、
そして2年経って、私は再びこの地に舞い戻ったのだ。
あの店はどのような状態なのだろうか。
またあのラーメンを食べたい。
そう思いつつも、まだ行けていない。
ラーメンも他では味わうことのない独特なものなので、本当に楽し
元助手が復活している可能性もあるし、
新助手も去り、フロア担当が助手に昇格(?)
新しく加わっているメンバーがいるかもしれず、
そして、もちろん大将が辞めている可能性だってあるのだ。
そんないろいろな可能性を考えていて、
リアルに打ちのめされる前に、
さて、大将が辞めているって店が無くなったってことでしょう?
そうではないのだ、この店が存続していることは疑いがない。
何故なら、このお店はチェーン店であり、
一方でチェーンだったら、
これにも理由があり、端的に、
わたしが、現在の勤務地に何年居続けるのかは分からない。
そんな先のことよりも、何が変わったのか、