子供が、なんだかお腹が気持ち悪いと言い始め、食欲は落ちるし、ウンチは出ないし、病院に行ってもまあまあって言われるし、様子を見ていたらある夜、突然吐き戻した。
しかも、一晩に五、六回。
吐くとすっきりするのだろう、普段なら夜中に起きると不機嫌だったり、喚いたりするところ、笑顔で着替え(吐き出したもので服が汚れてしまうので)もさせてくれる。
脱水が心配だからと買い置いてあったポカリスエットを与えると、美味しさに感激している。
両親が汚れ物の選択にてんやわんやとなっているせいもあり、食欲がないだろうという配慮もあり、食事にゼリーを与えれば喜んで食べてはお代わりをねだり、病院で処方された薬は甘いのだろう、お代わりをねだる。
結果的に普段より食べているのではないか、少なくともカロリー摂取で勝っているのではないか、と心配される。
吐き気は一晩で治まり、便も水から柔らかくなるまで丸一日、本人の食欲、肉やら揚げ物を食べたいやらがすっかり戻って安心した。
病院でも診察された通り、ウイルスが原因の胃腸炎だったのであろう、無事に沈下したことにホッとしていた。
その矢先である、父親が発症したのは。
子供の病気も面倒だが、大人の病気も面倒である。
子供の場合には、何が悪いのか、どう気持ち悪いのか、本人に説明ができずやきもきするとか、体調が不良なせいで起こるあれやこれや(吐いたものの着いた洋服の洗濯なども含め)を全て親がやらねばならないという大変さがある。
これに対して、大人の場合には、自分の身の回りのことはすべて自分でできる一方で、感染力が強く、せっかく治った子供へまだ病気をうつしてしまう心配がある。また、自分の症状を説明できる点では素晴らしいのだが、説明する必要のない愚痴や弱音まで口にすることがうっとおしい。
で、まあ子供と同じく、数回吐いて、その後数日は下痢に悩んでいた。
体調が戻るまでの間、固形物が食べられず、大好きなカフェインを摂取することもできず、健康的な生活が維持されたというべきであろう。
数日、水だけで過ごすことで、腸内にほとんど何も残っていないことを実感することができ、それはそれで健康になった幻想に一役買う。
体調を崩しているととくにやることもなく、物思いにふけっている時間が長くなるが、ふと思い出したのは、今年の頭にも、同じように体調を崩して、モノが食べられなくなっていたことだった。
あれは酒の飲みすぎが原因だったのだろうか、数日、水だけで過ごしたことだけを覚えている。
そして、その際、腸内環境を整えるためには必要なのだ、と母親(妻)から説得され父親(夫)は毎朝のヨーグルト摂取を習慣として強要され、今日に至っている。
この習慣は、出てきたものを食べるだけ、だったため父親の生活習慣に非常に組み込みやすく、母親が元々食していたヨーグルトを一部分け与えるだけ、だったため母親に用意の手間もかからず、お互いに好評を博している。
一方で、ビオフェルミンを飲んだ方が、それも習慣として飲み続けた方が良いのではないか、という提案も母親からなされ、これも父親は異論なく受け入れたのであるが、飲んでいる最中にもたびたび下痢に襲われたこと(父親は年中下痢にモテ期なのである)、誰が購入し、父親に提供するのか、が不明確だったことから、いつの間にか沙汰やみとなっている。
そういう、過去の経緯をたどるためにも、毎日日記を記すことは重要なのではないか、と思う。
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